松重豊が明かしていた強烈プロ根性 「孤独のグルメ」10年以上でも太らない理由は「意識」
そう松重を取材した経験のある芸能ライターは言う。本紙の連載インタビュー「今だから語れる涙と笑いの私の酒人生」で2012年、都内でロケに挑む松重を直撃したときも、こう言っていた。
「困ったなあ、飲んでないんで。今回演じさせていただいている井之頭五郎が飲まないという設定なんでね」
そして「まあ、そう残念そうな顔をしないで。普段は飲むし、嫌いじゃないです」と、こう続けてくれた。
「覚えたのは、大学(明大文学部)に入ってからですね。演劇部の先輩から、よく飲ませてもらいました。ビールに焼酎、日本酒と、なにがなんだかわかったもんじゃない。体育会系じゃないし、暴れたりするような人たちではなかったんですけど、僕は体がでかくて(188センチ)、えらそうだったもんですから、投げさせてもらったりしてました(柔道二段)。まだ若くて、怖いものがなかったんですよ」
若い頃、下北沢のアパートでひとり暮らしをしていて、こんなエピソードを披露してくれた。
「売り上げがいいと、店のあがりっぱなに店長がビールを飲ませてくれるんです。うまかったなあ。日当が3500円でしたか、日払いだったもんで、銭湯で汗を流したあとに飲み始めちゃう。気がつけば、朝。締めによく駅前の富士そばで、かっ込んでました。酔って帰ると、同棲していた女房が笑ってましたね。白乾児(パイカル)って知ってますか? 中国の酒で、コーリャンを原料にした焼酎だったと思うけど、行きつけの中華に置いてあったんです。あれを見ると、当時を思い出します。もう四半世紀も経つなんて、早いもんですね」