松尾貴史さんの“生きるクスリ”は「悪いストレスをため込まない」こと 宝くじ10億円当せんの夢が“睡眠薬”代わり
日常の小さなことで「幸せだなあ」と感じられればいい
僕は「死ぬこと以外かすり傷」という言葉が好き。さんまさんがおっしゃった「生きてるだけで丸儲け」も。だから、日常の小さなことで「幸せだなあ」と感じられればいいんです。湯加減のいい湯船につかった時でもおいしいものを口に入れた瞬間でもいい。いちいち「幸せだなあ」と思えば、悪いストレスはかかりにくいと思います。
あと、僕の睡眠薬代わりは宝くじなんです。睡眠薬は体によくないから、宝くじを10枚3000円買って、すべて1等が当たると想定して、眠る時に何に使うかイメージするんです。
人は眠る時に脳のステージにいろんなイメージをのせるんですが、心配事や腹が立つことをそのステージに置くと寝られないと。かといって、楽しいことを探そうにも寝る時にはなかなか見つからない。
僕は毎晩「10億円を何に使おうか、1億は親に小遣いで渡して、子供に1億、残りは船買って世界一周の旅……」とイメージするとすぐ眠れちゃうんです。
「そんなこと考えてたら興奮して眠れない」と言う人がいますが、興奮はしませんよ、まず当せんしないんだから。遊びでイメージするだけでいいんです。
赤ちゃんがおっぱい飲んでいる途中で眠ってしまうのはセロトニンという幸福物質が出るからといいますから、セロトニンが出るようにすれば大人もいい具合に眠れる。僕はその方法が宝くじ。10枚3000円が睡眠薬代わりです。
ラジオで「眠れない時にどうしてるか」という話題になった時にこの方法を話したら、ゲストで来られた睡眠を研究されているドクターに「今まで聞いた民間の方の対処法で一番優れてる!」といい評価をいただきました。これも僕の生きるクスリ。ストレスなく、眠れますので試してください。
(聞き手=松野大介)
▽松尾貴史(まつお・たかし) 1981年にデビュー以降ジャンルを問わず活躍。新刊「違和感にもほどがある!」(毎日新聞出版)発売中。1月17日公開の映画2本に出演。「敵」(主演・長塚京三/原作・筒井康隆) 「サンセット・サンライズ」(主演・菅田将暉/脚本・宮藤官九郎)