ファンクラブツアーで…憧れの俳優がホテルの部屋をノック
そして楽しく過ごした最終日の夜、夜中にノックの音が。ドアの向こうに彼がワインとグラスを持って私の部屋の前に立っていたのです。最終日の打ち上げから1人抜けてきたようでした。ある意味、そういう自由なことができたのは、携帯電話がなかったからかもしれません。しかも彼は事前にルームサービスでワインをオーダーし、それを持ってきたのです。
若い頃に21歳も年上の女優さんと同棲していたというだけあって、とにかく女性の扱いが上手。普通の男性は初対面の女性にすぐ年齢を聞いてくるのですが、年のことは一切聞かない。「指が奇麗だね」「胸が奇麗」と細かなポイントで褒めて女心をくすぐる。ワインを楽しみながら、ゲームに負けたらボタンをはずすゲームをし、もうこれ以上脱げない、となったとき、彼が「じゃキスね」と言ってきて、そのままベッドになだれ込み、情事を楽しみました。
こんなチャンスが巡ってきたのも、銀座でママをやっていたという肩書があればこそ。その場での秘密をしゃべってしまう女性だったら、ツアー自体が破綻してしまいます。銀座の女は場をわきまえ、口が堅いから、彼も信用したのでした。端正な顔立ちが笑ったときクシャクシャッと崩れる……あの無邪気な笑顔。ツアー中に私にだけウインクしたり、分からない程度に特別なアクションをしてくれたり、アフターケアも欠かさない、さすが年上キラー。一度お相手をしたら皆メロメロ。まるで、マンガの「特命係長 只野仁」のようでした。
(つづく)