お付き合いしたプロ野球選手で一番最低だった“巨人キラー”
今日はお付き合いしたプロ野球選手で最低だったあの人のことを。もう鬼籍に入られましたから、少しはお話ししてもよろしいでしょう。
お付き合いしたのは私が27、28歳。「姫」でナンバーワンになった頃で、試合で東京に来るとタニマチと店に来て、店の仕事が終わると彼の宿泊先に行くのがルーティンでした。ある時、ホテルに行くと仏頂面で指輪をくれました。倹約家の彼にとってはかなり高額のプレゼントだったようです。それに気づいたのはずいぶん経ってからのこと。今思えば私も調子に乗っていました。
「あら、私のこと好きだったの?」
そう言ったとたんに烈火のごとく怒りだし、
「好きだったとは何だ!」
と言って、ホテルの窓から中庭の日本庭園に向かって指輪を放り投げたのでした。現役時代は“巨人キラー”と呼ばれた名投手の投げた指輪を捜せるはずはなく、そのまま……。その後すぐ同じ店の女の子と付き合いだし、店でイチャイチャするように。私との関係は内緒にしていたのに、私への当てつけなのは明らかでした。いい男は別れた女にも優しいものですが、これほど了見の狭い人は今まで会ったことはありませんでした。