闇営業問題で“働き方改革”急務…吉本興業を襲う倒産の危機

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「基本、闇営業のギャラは高い。新人芸人でさえ最低で3万円以上。運がよければ10万円以上なんです。テレビ局で10万円といえば、それこそM―1優勝クラスの芸人。そもそも、芸人のギャラは安い。闇営業のギャラは彼らにとっては非常に魅力的なんです」(芸能プロ関係者)

■「数は力」の護送船団方式でテレビを席巻

 相手が反社勢力と認識した上での闇営業は言語道断。そのうえで、芸人たちに事務所を通さない闇営業をやめさせるには吉本サイドも変革が不可避だ。

「今後、所属する芸人らに闇営業をやめさせるために、最低限のギャラを保証しなければならなくなるでしょう。それを6000人分やるのは到底不可能。そうなると吉本に所属させて最低限のギャラを保証する芸人を絞っていく必要が出てくる。これまでのように“護送船団方式”で多数の芸人を抱え、囲い込んでいくことは無理になるわけです」(事情通)

 さらに、国が介入してくる可能性も浮上しているという。

安倍政権は働き方改革を旗印にしていますが、この政策は労働時間だけでなく賃金も含まれている。当然、芸人たちの最低限のギャラを保証しろと言い出しかねない。そうなれば吉本同様、他のプロダクションも所属する芸人らの契約をすべて見直すことになる。当然、契約できる芸人は絞られますから、芸人人口は激減するとみられます。となるとテレビ局も芸人のギャラをアップせざるを得ない。吉本は人数が多い分、大変でしょう」(キー局関係者)

 これまで「ケチモト」と呼ばれることもネタにしながら、数は力なりでお笑い界を席巻してきた吉本興業

 そこに今風のコンプライアンスと働き方改革が導入されたら倒産のピンチである。

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