生活習慣病は「いつ食べるか」を意識して予防する

公開日: 更新日:

肥満

 肥満は生活習慣病の大敵だ。人間は食事をすると消化のためにエネルギーが消費され、体熱を発する。これは「食事誘発性体熱産生」と呼ばれ、熱産生が高ければそれだけ有効にカロリーを消費していることになる。

 加藤教授は、食事パターンがエネルギー代謝に与える影響について実験を行った。朝食、昼食、夕食で計1800キロカロリーを摂取。メニューは同じにして量を調整し、①「朝2(400キロカロリー)、昼3(600キロカロリー)、夕4(800キロカロリー)」②「朝3、昼3、夕3」③「朝4、昼3、夕2」の3グループに分けて、熱産生を計測したところ、最も熱産生=エネルギー代謝が高かったのは、②「朝3、昼3、夜3」のグループだった。

「朝食を多く取る方が良さそうな気がしますが、起きたばかりで、まだ消化機能が準備できていない朝に多く食べるのは効率が良くないのです。とはいえ、朝食は重要で、人間は朝食を食べることで日周リズムのずれをリセットしています。また、朝食を抜くと、熱産生量が80~100キロカロリー程度減り、逆に深夜に食べると、40~50キロカロリーの脂肪が蓄積されるといわれています。就寝前は、エネルギーの消費力を高める『オレキシン』の分泌が低下しているため、食べたものを体内でうまく利用できず、余った栄養素が脂肪組織へ貯蔵されるためです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博の前売り券が売れないのも当然か?「個人情報規約」の放置が異常すぎる

  3. 3

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  4. 4

    ヤクルト茂木栄五郎 楽天時代、石井監督に「何で俺を使わないんだ!」と腹が立ったことは?

  5. 5

    バンテリンドームの"ホームランテラス"設置決定! 中日野手以上にスカウト陣が大喜びするワケ

  1. 6

    菜々緒&中村アン“稼ぎ頭”2人の明暗…移籍後に出演の「無能の鷹」「おむすび」で賛否

  2. 7

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  3. 8

    ソフトバンク城島健司CBO「CBOってどんな仕事?」「コーディネーターってどんな役割?」

  4. 9

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

  5. 10

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ