理想は自然死 飲まず、食わず、悔いず 眠るように

公開日: 更新日:

 例えば、胃瘻です。病院は口から食べ物を取れなくなると、胃瘻や中心静脈栄養法などで、機械的に無理やり栄養や水分を補給しようとします。しかし、「年寄りは食べたり、飲んだりしないから死ぬ」のではなく、「体が吸収できないから食べない、飲まない」のです。余分な水や栄養の補給は苦しみにしかなりません。

 そもそも、寝たきりの人にどのくらいの栄養分が必要か、明確な科学的なデータなどないのです。

 胃瘻を作る理由として「誤嚥肺炎を起こさないため」と言う人がいます。しかし、これは間違いです。胃に直接に栄養を入れる胃瘻でも、消化し切れない栄養が食道を逆行し、誤嚥性肺炎を起こします。

 自然死の遺体は白く細身で美しい。一方、病院で延命の末に亡くなった遺体は両腕に点滴針の黒ずみが残り、体全体が白くぶよぶよしています。私には、見た目の差は苦しみの差としか思えません。

 では、自然死はどのようなプロセスをたどるのでしょう? 人は年を取り体が衰えてくると「移動」「排泄」「摂食」の能力が落ちていきます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”