胃がんの治療法は「内視鏡と手術」どちらを選ぶべきか?
「担当医はとても親切に、たくさん説明してくれました。でも、どうするかは自分で決めるように言われて困っています。内視鏡か手術かどっちでもいいと言われても……。私は決められないので、先生の意見で決めたいと思います。先生、どっちがいいですか?」
確かに、担当医からどちらでもいいと言われ、自分で決めろと迫られて、悩む気持ちは分かります。
内視鏡治療は早期がんで行われ、がんになっている部分の胃の粘膜をそいで取り除きます。この場合、粘膜がそがれた部分の潰瘍が治れば“治癒”となります。胃は残りますし、治療後は今までと同じ生活ができます。リスクはそぐ時に穴が開いたり(その際はすぐに手術になることもある)、出血してしまうなどがあります。
がんのある部位が数カ所あり、内視鏡治療では難しいとなると、手術になります。胃の出口の方にがんがある場合は、胃の3分の2ほどを切り取ることで治すことができます。しかし、がんが胃の入り口付近にできていたり、出口の方にあっても入り口の方に広がっている場合は、胃を全部切り取ります(早期がんでは出口寄りの胃を残すこともあります)。