「不眠」「睡眠薬」「心臓疾患」は密接につながっている
つまり、「睡眠薬を飲みたい」という患者さんの権利を認めるか、病院側の「安全管理」を優先させるかのせめぎ合いになるのです。これは、簡単に対処できる問題ではないので、非常に苦労することになります。
睡眠不足は心臓に負担をかけて心臓疾患のリスクをアップさせるので、どうしても眠れない場合は睡眠薬が有効なケースもあります。しかし、安易に使い始めて依存してしまうと、今度は逆に心臓などにトラブルを招きかねません。睡眠薬を使う場合は医師や薬剤師に相談して慎重に進めるべきです。
医学書には記載されていませんが、自分が睡眠薬に依存しやすいタイプかどうかは、風邪薬=総合感冒薬を服用した際の副作用の表れ方をみればだいたいわかります。風邪薬を飲んで眠くなる人は、睡眠薬に依存しなくても眠れるタイプといえます。逆に風邪薬で眠くならない人は高血圧体質で、どこかのタイミングで睡眠薬を使い始めるケースが多い印象です。いまは高血圧ではなくても、加齢とともに血圧が高くなっていく可能性があります。
風邪薬を飲んでも眠くならない人は、いつの間にか高血圧に移行していることがあるので注意が必要です。