性器クラミジア<1>感染率は性交1回で50% HIVの50倍以上
目から感染すると病原体が目と鼻をつなぐ鼻涙管を通って鼻腔へ移行、そして咽頭へ感染するという場合もある。咽頭に感染しても、発赤や腫れなどの症状はほとんど表れない。そのためパートナー間でピンポン感染が起こりやすいのだ。
男性の典型的な症状は「クラミジア性尿道炎」という。
■男性不妊の原因に
「感染の機会から1~3週間後に、尿道口から水っぽい白い分泌物が出ます。また、尿道のかゆみ、違和感、不快感などもありますが、いずれも軽い。しかし、放置していると精巣上体炎を発症する恐れがあり、男性不妊の原因になります。副睾丸が腫れて痛いのが特徴です。精巣上体炎の多くは、クラミジアが原因とされています」
妻が子宮がん検診などに行き、クラミジアが見つかったが、夫は検査しても陰性ということも珍しくないという。その場合には、検査法が正しく行われていない可能性がある。男性のクラミジアの尿検査は、最後に排尿してから2時間以上経ってから採尿する。しかも排尿初期の約20㏄で検査する。これが守られていないと偽陰性になりやすいという。検査を受けるなら性感染症の専門医を受診した方がいい。
次回は、女性のクラミジア性子宮頚管炎を取り上げる。