膵がんへの移行も 前がん病変として気をつけたい2つの疾患
一般的には腹部超音波検査や造影CTなどで見つけることは可能ですが、インスリノーマやガストリノーマは腫瘍が小さいため、機能性膵NETの症状を呈しながらも発見できないこともまれではありません。手術で根治が望めますが、可能な限り切除する減量手術で予後の延長が期待できます。ちなみに、NETにあるソマトスタチン受容体にくっつきやすいペプチドに放射性物質を結合させた薬を注射して体内から照射する放射線治療が世界標準ですが、日本では未承認の状態です。
(国際医療福祉大学病院内科学・一石英一郎教授)