注目されている「認知症カフェ」の有効活用術
■本人には刺激、家族には情報交換
いま「認知症カフェ」が注目されている。厚労省は2012年に「オレンジプラン」と呼ばれる認知症施策5カ年計画を発表したのだが、その中で「認知症カフェの普及」を提言した。「認知症カフェ」という場での交流を通して、認知症進行を遅らせ、加えて認知症患者とその家族が地域の中で孤立してしまうことを回避する狙いのようだ。
認知症の高齢者を抱えた家族は、そこに集まる医療従事者やケアマネジャー、介護ヘルパー、各自治体の「認知症地域支援推進員」からの指導や情報も得られる。さらに、健常者と認知症患者、またその家族が交流することで認知症の正しい理解、家族間での情報交換などを図る場ともなっている。
「認知症カフェ」の多くはNPO法人によって運営されているが、参加費も数百円程度で安く、お茶とお菓子が用意されていて参加者は3時間程度、談笑やレクリエーションの時間を楽しむことができる。認知症の人がカフェの手伝いをするケースもある。もちろん、通常のカフェと同様、出入りは自由だ。