みのもんた引退決意…年を取ると会話かみ合わなくなるナゼ
実際にみの氏がどのような点で衰えを実感したのかはハッキリしないが、一般の人が会話のテンポが周囲と合わなくなる理由でまず考えられるのは体の衰えだ。
最近の研究で体の老化は徐々に衰えるのではなく、ある時点で一気に進むことがわかっている。
「生活機能で見た場合、女性は緩やかに年を取りますが、男性の多くは60代で急速に衰えます。それでも2割くらいの男性はすごく元気です。しかし70代後半になると、その2割の男性もやはり急速に衰えてくるのです」
衰えるのは体だけじゃない。脳の老化は記憶だけでなく、体の動きのズレにも関係する。そのズレが会話のテンポを妨げた可能性もある。
例えば、久しぶりに体を動かしたとき、「昔はもっと動けた」と感じた経験がある人は多いはずだ。その理由は筋力や体力の低下はもちろんだが、脳の老化で体を動かす信号の伝達速度や強度、筋肉と神経の接続機能などが低下するからだ。
そのうえ、「運動記憶」まで失われたことで、若い頃と同じように脳から「速く動け」という信号が出ていても、以前と同じように動けない。その結果、「昔はもっと速く動けたのに」と感じる。同じことが会話にも表れたとしても不思議はない。