新型コロナの感染効率に関わる変異が世界中で起きつつある

公開日: 更新日:

 同時にSタンパク質はウイルス表面に存在するため、獲得免疫応答を引き起こす抗原となる場合も多い。世界各地で開発が進んでいる新型コロナウイルスに対するワクチンの多くもSタンパク質をターゲットとしている。したがって、Sタンパク質の変異は免疫・ワクチンの効果を変化させる可能性もある。

 最近、Sタンパク質の変異について網羅的に検証した論文が公開された。80種類の変異を調べたところ、「感染効率の上昇に関与」と確認された変異は1つのみであった。その変異はヨーロッパを中心に感染拡大した新型コロナウイルスに見つかっているもので、日本にも3月以降に広がり、現在、日本で広がっている新型コロナウイルスは、ほぼすべてこの変異を持っていると考えられている。

 一方で、感染効率が減少する変異は数多く、20種類以上の変異は感染効率の減少に関与することがわかった。そして、それ以外の変異については感染効率に関して、ほぼ影響がなかったとのことであった。感染効率が上昇したものは、免疫応答に関しては特に変化がなかったが、いくつかの変異はいままでのコロナウイルスの免疫応答から逃れるような特徴を持っていた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ソフトB悪夢の本拠地3連敗「2つの敗因」…26イニング連続無得点よりも深刻なチーム事情

  2. 2

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  3. 3

    石井琢朗コーチが三浦監督との《関係悪化説》を払拭、「ピエロ」を演じたCS突破の夜

  4. 4

    3人の婚外子…菊川怜の夫・穐田誉輝氏“暴かれたスネの傷”

  5. 5

    ソフトバンク 投手陣「夏バテ」でポストシーズンに一抹の不安…元凶はデータ至上主義のフロントか

  1. 6

    橋本環奈のパワハラ疑惑のこと? 嵐・二宮和也の正月番組のワンシーンが視聴者の間で物議

  2. 7

    橋本環奈《山本舞香と友達の意味がわかった》 大御所芸人に指摘されていたヤンキー的素地

  3. 8

    大谷翔平は来季副収入100億円ガッポリ、ド軍もホクホク! 悲願の世界一で証明した圧倒的経済効果

  4. 9

    夏菜の二の舞か?パワハラ疑惑&キス写真で橋本環奈に試練…“酒浸り”イメージもそっくり

  5. 10

    いまや大谷ドジャースこそ「悪の帝国」だ…カネ&人気&裏技フル活用でタンパリング疑惑まで