血圧、血糖、血中脂質…3つともケアしている人はわずか1割
私が問題視しているのは、「ちょっとだけ数値が高い」人です。薬を飲むところまでいかないが、血糖値、血圧、LDLコレステロール・中性脂肪がいずれもちょっとだけ数値が高いと、病気だという自覚がないので、生活習慣改善がおろそかになりがちです。
健康診断で「数値が高めですね。食事内容に気をつけ、運動習慣を身に付けてくださいね」と言われていても、記憶に残っていないのではないでしょうか。そのまま何も手を打たないで時が流れ、狭心症や急性心筋梗塞をある日突然起こして、搬送先で血糖値、血圧、LDLコレステロール・中性脂肪のいずれか、あるいはすべてが高いことを初めて自覚する……。一度、冠動脈疾患を発症すると再発リスクは高くなります。
前述の「トリプルリスクを考える会」の調査結果で、「塩分、糖分、脂肪分のすべてをケアできる人は10%未満」との結果が出ていました。数値がちょっとだけ高い段階なら、食生活の改善は、冠動脈疾患発症後ほど厳格にしなくて済むかもしれません。
今年も残すところあと1カ月です。数値の確認がまだの人は、年内のうちにぜひ。