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坂本昌也国際医療福祉大学 医学部教授 国際医療福祉大学 内科部長・地域連携部長

専門は糖尿病治療と心血管内分泌学。1970年、東京都港区生まれ。東京慈恵会医科大学卒。東京大学、千葉大学で心臓の研究を経て、現在では糖尿病患者の予防医学の観点から臨床・基礎研究を続けている。日本糖尿病学会、日本高血圧学会、日本内分泌学会の専門医・指導医・評議員を務める。

がんの抑制に期待 古くて新しい薬「メトホルミン」に注目

公開日: 更新日:

 乳酸アシドーシスを起こしにくいタイプのメトホルミンが登場したこともあり、現在では、欧米では2型糖尿病患者のファーストチョイスの薬とされています。

 日本では、ガイドラインで明確に「ファーストチョイス」とはされていませんが、ほぼファーストチョイスまたはセカンドチョイスで入ってくる薬です。

 メタボタイプにはファーストチョイスになることが多いですね。私の患者さんで言えば6~7割の人に使っています。

 DPP―4阻害薬という新しい糖尿病治療薬とメトホルミンの合剤も登場。これら2つの薬の併用で血糖コントロールがよりうまくいった例も報告されており、利便性が高まっています。

■腸内フローラにも関係

 メトホルミンが今注目を集めているのは、糖尿病以外の効果も研究で分かってきたからです。

 それは、がんのリスクを低くする可能性です。メトホルミンはインスリンを増やさず、肝臓などで「AMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)」を活性化させ、がんの発症を抑制すると考えられています。

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