新型コロナワクチン 接種後も感染拡大させない対策が必要

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスワクチン接種が2月下旬から日本でもスタートする。現時点で承認申請が行われているのはファイザー社のワクチンで、当面は16歳以上が対象になる予定だ。ワクチンによって集団免疫が獲得できれば、感染拡大に歯止めがかかると期待されている。多くの人がワクチンを接種すると感染しない人が増えて、結果的に周囲の人たちも感染する機会が減って感染拡大が収束する――という考え方だ。

 しかし、今回のワクチンが感染拡大を抑制できるかは未知数で、むしろ感染を広げてしまう危険がある。

 ファイザーの臨床第3相試験では約95%の有効率が確認された。これは、参加した約4万人を「ワクチンを接種する2万人」と「偽薬(プラセボ)を接種する2万人」に振り分け、新型コロナウイルス感染症を「発症した人」の人数を数えて比較した数字である。

 接種した2万人のうち発症したのが8人、偽薬を接種した(ワクチンを接種しなかった)2万人のうち発症したのが162人だから、ワクチンを接種すれば接種せずに発症した162人を8人に減らせる効果は期待できる。しかし、カウントされたのはあくまでも「発症した人数」で、ワクチンを接種して発症しなかった人の中には、感染しても発症しない無症状感染者が含まれていた可能性があるのだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に