コロナ感染リスク増!「花粉症」を放置してはいけない理由
花粉症は、ごく軽症なら市販薬や1種類の薬で症状を抑えられるが、そういう人はまれ。たいていは2種類以上の処方薬が必要で、そうなると花粉症治療に力を入れている耳鼻咽喉科を受診するしかない。
花粉症に詳しい耳鼻咽喉科医であれば、患者が来院する時期と症状によって、別の薬を選択したり、組み合わせたり、様子を見て途中で切り替えたりなど、「オーダーメードの処方」をしてくれる。内服薬が苦手な人には、1日1回の使用で24時間効果が持続する貼り薬も2018年に発売されている。
もうひとつ押さえておきたいのは「適切な使い方をできているか」だ。
「花粉症の薬は、点鼻薬、点眼薬含め、症状が出るときだけ使うものではなく、毎日決められた回数使うものです。そうすることで血中濃度が一定化し、花粉症の症状を抑制できるのです」
適切な薬を適切な方法で使えば、ほとんどの人が日常生活に支障がないレベルまで症状を抑えられる。もしこれまで使っていた薬が効かない重症例であっても、従来薬と作用機序が異なる「ゾレア(一般名オマリズマブ)」という薬が19年末に登場している。使用にはいくつかの条件を満たさなければならないが、これで苦しみから脱せられた人はかなりいる。
ずっと花粉症の治療を受けていなかった人も、今年は考え直すべき。なお、「花粉症の薬で眠くなる」という問題も、薬の選択で解決できる。