気道<上>専門医が教える いびきを解消する5つの就寝前舌トレ
また、いびきはかいている本人だけでなく、同じ部屋で寝ている家族やパートナーにもストレスを与え、血圧を上昇させてしまう事例も確認されているという。SASは軽症者や自覚症状のない予備群も含めると、日本人の5人に1人が患っているといわれている。そのうち専門医療機関による治療を必要とする人は推定340万人とされるが、実際に治療を受けている人は約40万人しかいないという。高血圧や糖尿病などの持病があっていびきをかく人は、SASの疑いを医療機関で調べてもらった方がいい。
では、睡眠中に鼻や喉の気道を狭くしてしまう原因には、どんなものがあるのか。
「主な原因は身体的なもので、骨格や体形が大きく影響してきます。骨格的に顎が小さい人、舌や喉ちんこの大きい人、へんとうが腫れやすい人は、特にいびきをかきやすいと考えてください。それと、何といっても肥満があると、喉回りに皮下脂肪がつき過ぎて気道が狭くなり、より一層いびきをかきやすくなります」
ただし、痩せているからといって、いびきをかかないわけではない。日本人のSAS患者の3割は「痩せ形」であることが分かっているという。アレルギー性鼻炎などの鼻疾患がある人も、口呼吸が主体になるのでいびきが出やすくなる。また、年を取るほどいびきをかく人の割合は上昇する。