厳しい指導は正面から向き合っていないとハラスメントになる
そのうえで、ある程度の「結果」も保証されています。たとえば、厳しい指導を乗り越えれば必ず専門医になれるといったように、レベルに違いはあっても成果が見えているのです。
「しごき」はスパルタ教育をさらに厳しくしたものといえますが、指導される側にとって結果の保証がない状態といえます。場合によっては厳しい指導で潰れてしまうケースもあるなど、ゴールがあいまいで、指導される側が耐えられないことも少なくありません。
「いじめ=ハラスメント」は、最初から指導する側と指導される側がしっかり向き合っていません。お互いのメンタルやフィジカルなどに大きなズレがあり、強い立場にある指導する側の一方的な感情に左右されます。そのため、結果として指導される側には何らかの後遺症しか残りません。身体的な後遺症、精神的な後遺症、経済的な損失など、不利益しか生まないのです。ですから、極端な場合にはハラスメントを受けている側の心が折れて生命も危ぶむ……といった事態が起こるのです。
■手術では強烈なプレッシャーを受ける場面が必ずある