血圧の薬を飲んでいる人は冬の入浴でのヒートショックに注意を
そういった高齢者は、少しガマンしながら熱いお湯に漬かり、しゃがんだ状態から立ち上がってお風呂から上がった後、体をふいて、ホッと気持ちが落ち着いた時に血圧がストンと急降下します。ここでヒートショックが起こるのです。
ヒートショックが起こりやすい隠れ弁膜症がある人は、普段から左心室内の血圧と体の血圧の差が、常に40(㎜Hg)以上ある状態になっている場合がほとんどです。入浴時は左心室内と体、両方の血圧が一時的に揃って上がりますが、再び下がった時にその差が広がります。そこで心臓への血液供給が悪くなり、トラブルを招きます。
もちろん、心臓疾患の治療を受けている人や、過去に心筋梗塞の既往があるといった心臓の機能が落ちている人も、入浴には注意すべきです。
次回、さらに入浴と心臓についてお話しします。
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