年末年始に突然の痛みが… 口のトラブル解消に役立つ「市販薬」はどれ?
今年もあと数日で仕事納め。いまだ仕事が忙しくて歯科医院に行けず、虫歯、歯周病、口内炎などの口のトラブルを抱えたままという人も多いのではないか。歯科医院に行きたいが、予約が取れず、年末年始の休み中に痛みが出たらどうしよう……と悩んでいる人もいるはずだ。自由診療歯科医師で「八重洲歯科クリニック」(東京・京橋)の木村陽介院長に急な口のトラブルに対処するために備えておきたい市販薬について聞いた。
一口に歯痛というがその原因はさまざま。多いのは「虫歯」「歯茎の腫れ」「口内炎」だ。
中でも不意の歯痛で多いのは虫歯だろう。昔から虫歯の痛みに「正露丸」が効くと言われているが本当か?
「本当です。痛みのある虫歯に正露丸を詰めることで痛みを一時的に取ることは可能です。実際、添付文書の効能にも軟便、下痢、食あたり、水あたり、はき下し、くだり腹、消化不良による下痢に並んでむし歯痛と書かれています」
そもそも正露丸は木クレオソートを主成分とする生薬で、日露戦争の頃から経験的に下痢止めとして使われてきた。最新の研究でその機序が明らかになり、腸の蠕動運動を正常化し腸管内の水分量を調整することで、軟便や下痢などに効くことがわかっている。