「快眠食」でコロナ禍の睡眠不調を改善する 感染予防にも重要
「摂取量を増やすことを意識するよりも、トリプトファンを減らしてしまう成分に注意が必要です。『BCAA』と呼ばれる3種類の必須アミノ酸はトリプトファンを減らす作用があり、BCAAを4グラム摂取すると、トリプトファンの血中濃度が10分の1に減少することがわかっています。近年はダイエットなどの健康目的でプロテインを摂取している人が増えていますが、BCAAが多く含まれているタイプがあるので要注意です」
②グリシン
熟睡するためには、「深部体温」をしっかり下げることも大切だ。深部体温は内臓を含めた体の中心部の体温のことで、高くなると体が動くようになり、逆に下がれば下がるほど眠気をもよおし、睡眠が深くなる。
「エビ、カニ、ホタテなどに多く含まれる『グリシン』と呼ばれるアミノ酸には深部体温を下げる働きが確認されています。末梢血管を広げて熱を体外に放出するので、深部体温も低下させるのです。グリシンの摂取によって入眠までの時間が短くなり、起床時の疲労感が少なくなるという報告もあります。グリシン自体にそうした作用があるので、就寝30分前にグリシンを摂取すると効果的だといわれています」