「快眠食」でコロナ禍の睡眠不調を改善する 感染予防にも重要
ただ、グリシンは必要に応じて自分の体内で合成されるアミノ酸なので、健康な若い人は摂取量を増やしても効果はそれほど期待できない。グリシンを産生する力が衰えた高齢者らにおすすめといえる。
③イミダペプチド
睡眠は自律神経がコントロールしている。自律神経は、活動時や昼間に活発になる交感神経と、安静時や夜に活発になる副交感神経の2つの神経系統で成り立っていて、睡眠時にしっかり副交感神経が優位にならなければ睡眠の質は低下する。
「イミダペプチドは渡り鳥の羽の付け根の筋肉に豊富に含まれる物質で、脳内の自律神経の中枢に働きかけて活性酸素による酸化ストレスを長時間にわたり抑制し、疲弊した自律神経を修復して機能低下を防ぎます。優れた抗疲労効果があり、睡眠の質の向上にもつながるのです。イミダペプチドの摂取で睡眠障害が改善したり、睡眠を延長させたという研究結果が国内外でいくつも報告されています」
1日200ミリグラムのイミダペプチドを約2週間摂取し続けると抗疲労効果があることが臨床試験でわかっている。鶏の胸肉に豊富に含まれていて、100グラム食べれば1日の必要量を摂取できる。