がん薬物治療のパイオニアだった木村禧代二先生との思い出
先生は一筋、患者のため、学問のための人生を送られたと思います。
私がレジデントを修了した時、「佐々木君、同じことを10年やってみなさい。10年やっていたら、必ず認められるようになる」と言葉をかけてくださいました。
私はもう、その10年を4回以上繰り返しています。
論文を書いていて、「今夜はもうやめた。明日にしようか」と思った時、しばしば「おーい、佐々木君、もう風呂か」という木村先生の声が、頭の中で響きます。