死亡事故も起こったロボット手術はよりたしかな安全性の検証が必要
あくまで予想ですが、ロボット手術によるエラーは、患者さんが亡くなるまでは至っていないものの、その場で通常の切開手術に変更したケースもいくつかあるのではないでしょうか。万が一に備え、患者さんの側には通常の手術を問題なくこなせるレベルの外科医を配置しておくべきなのです。
今後、さらにロボット手術が広まる流れを考えると、これからの外科医はロボットの操作にも対応できるようにしておかなければならないといえます。とはいえ、若い世代はわれわれが考えている以上にスマートフォンなどのデジタル機器を自在に使いこなしていますから、ロボット手術への対応もそれほど難しくはないでしょう。
ですから、そうしたハードへの順応よりも、医療の基本である医療安全をベースにして、真に追究するべき確実な低侵襲治療による早期回復を前提に、万が一のトラブルに対処できるよう通常の手術をどれだけしっかりこなせるかが、外科医にとって重要だと考えます。
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