悲劇を生まないために「延命」「緩和」の意味を知っておく 在宅診療の名医が語る

公開日: 更新日:

 脳死の状態なのに無理やり人工呼吸器が付けられる、自然な老衰の人に無理やり胃ろうの手術をする、看取りが近い人に食事が食べられないからと点滴をする、などがこれにあたる。

 これらは患者の自然の死を阻害して患者を苦しめるばかりか、長期間の介助を強いられる家族をも苦しめることになる。

 ただ、ここで気をつけたいのは医療は日進月歩で進化しているということ。私たちが知るかつての医療常識と今とでは大きく異なる。延命の意味を想像で解釈するのは危険だ。

 たとえば、最近は「胃ろうは絶対やめて欲しい」という患者や家族が多いという。スパゲティ症候群をイメージするからだ。

 これは点滴や呼吸を補助する人工呼吸器のチューブ、尿を採るバルーンなどの管、脈拍や血圧を調べるためのチューブ類を何本も体に付け、ほとんど意識のないまま長期間にわたってベッドに寝かされている状態を指す。

 生きてはいるが、意思を示すことはない。装置を外さない限り何年にもわたって呼吸し続ける。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末