小腸はがんが少ない 腸捻転で手術した友人からのメールで浮かんだこと
実際の開腹手術でも、つらいことはたくさんあります。全身麻酔をかけられたら、もう本人に自覚はありませんが、麻酔から覚めた後、鼻から入れられたチューブや点滴などで、なかなか思うように体を動かせない状態もきついものです。おそらくYさんは、そんなつらい状況でもスマホからメールを打ってくれたのだと思います。本人と担当医、医療関係者との連携で、早い回復を祈るばかりです。
小腸はがんが少ない臓器です。大腸がんは増えているのに、どうして小腸は少ないのか? その理由は「免疫機能が強い臓器だから」といわれています。その強い免疫機能によって、いろいろな毒性に対処しているのだろうと思います。
昔は、単に栄養を吸収する臓器と考えられていましたが、体全体の免疫を支配しているのです。ですから、小腸はがんが起こる心配は少ないのですが、他にがんが少ない臓器として思い浮かぶのが心臓です。心臓は横紋筋で構成されていますから、がんだとすると「横紋筋肉腫」が考えられます。ただ、これは非常にまれながんです。また、心臓は体の中で最も温度が高い部位です。がんは熱に弱いこともあって、心臓ではがんの発症が少ないのではないか、ともいわれています。