今や死因の10%強 急増する「老衰」を年間200人を看取る名医から学ぶ
やがて少しずつ呼吸が速くなったり、荒くなったり、そして徐々に弱くなって最期の時間を迎えることになる。
「『老衰』で亡くなる方の多くは苦しみません。緩和の薬を使うこともなければ、点滴なども行いません。だからこそ、自然に苦しまずに最期を迎えられるのだとも言えます。うとうとする時間が長くなるのは、最期の準備のために『苦しまないように』それに合わせて意識が落ちていく合理的な反応です。食事や水分が取れなくなり、枯れていくように最期を迎えるのは、自分自身のすべてをきれいに使い果たそうとする、とても美しい反応のようにいつも感じさせられます」