注射はイヤ…でもどうしてもやらなければいけないケースがある
そのため、内服薬や外用薬よりも注射薬の方が一般的に効果は強く、またその効果発現時間が早いことが特徴といえます。比較的身近なクスリで例を挙げると、「抗菌薬」がわかりやすいでしょう。風邪などの軽い症状には、内服の抗菌薬が処方される場合があります(そもそも風邪に抗菌薬が必要かどうか自体疑問ではありますが)。しかし、それが肺炎などの重篤な感染症の場合には、内服薬では到底太刀打ちできないため、注射の抗菌薬が投与されます。
注射薬には静脈内に直接投与するもの、皮下に投与するもの、筋肉内に投与するものなどがあり、それぞれクスリの特性によって投与方法が決まってきます。新型コロナウイルスなどに用いられているワクチンは皮下、筋肉内に投与するクスリの代表的なものです。
注射薬は重篤な疾患の治療にとても有効であり、大事なものです。注射薬がなければ助けられない疾患もあるので、どうしても必要な場合があります。それでも、「できれば痛い思いをしたくない」というのは万人の希望に間違いありませんけどね。