「必要ない医療」で患者に介入する医療機関が増えている
しかし、本来であれば日常の血圧がどの程度かを確認して、高血圧があれば破裂や瘤の拡大防止に降圧剤を服用させるのが第1選択です。上(収縮期血圧)を130以下にすることで危険性は減らせますし、もし手術になっても術後に瘤の再発や拡大防止につながるからです。降圧剤だけでなく、生活習慣の見直しや検討を重ねることで、慌てることなく安全に手術の日を迎えることも可能になるのです。
私なら患者さんにそう伝えますが、そこまで丁寧に対応する医師は少なくなっています。だからこそ、自分は本当に手術をしなければいけないタイミングなのか、手術の適用範囲に入っているのかを確認するなどして病気に対する知識を習得し、生活習慣の管理をきちんと実践して、不誠実な医師に“対抗”するのです。
そのうえで、医療者側の対応に「あれ? 説明がよくわからないし手術する結論だけ急いでいるな」と疑問を感じたら、受診する医療機関を替える選択肢も必要です。
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