堀田秀吾
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堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

子どもがSNSで悪い噂の対象になっていたら親はどうすべきか

公開日: 更新日:

 例えば、噂は誰かの発言(多くは悪口)から始まります。これを聞いた誰かが、誰もその人の擁護に回らないと、その集団の中で、その人の悪口を言う「流れ」のようなものが発生していきます。流れを壊すような意見を言うと「仲間外れにされるんじゃないか」という不安から意図的に合わせるような発言をしてしまう……。これが同調です。

 その結果、「その人は悪い人」という方向に一気に傾く。そして、確証バイアスによって、その人に関する良い側面が忘れ去られ、場合によっては尾ひれが加えられていきます。このような状況になってしまった場合、その集団の中から信頼されている人に噂を否定してもらうことが有効な方法となります。信頼されている人の発言は「正解」として情報的影響が働く可能性があるからです。

 子どもにとって、親とは信頼される存在でなければいけません。あなたは何としても子どもの味方になる。周りがどう言おうと、自分が信頼している人(親)が信じてくれているという事実は、勇気を与えます。

 バイアスはまるでフィルターのように働き、都合のよいことだけをチョイスするようになります。いわば目の前を霧が覆っているような状況です。子どももどうしていいかわからなくなっている。

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