【心電図検査】計測時間が短く不整脈が見つけづらい
心臓の異常を調べる検査で、主に「不整脈」と「虚血性心疾患(狭心症など)」のスクリーニングに用いられています。
心臓には洞結節と呼ばれる部位があり、そこから電流が発生して、統率のとれた拍動を繰り返すのです。この電流を測定し、波形を調べることで心臓の異常を見つけます。
拍動のリズムが乱れるのが、不整脈です。洞結節に異常があったり、洞結節以外の場所から2次的に電流が発生したりするのが原因です。不整脈には放っておいても大丈夫というものもあれば、突然死の原因となるものもあります。
虚血性心疾患は、心臓の冠動脈が動脈硬化で狭くなったり詰まったりする病気です。狭まるのが狭心症で、詰まるのは心筋梗塞です。ただし自覚症状や発作がある人は、普通はすでに病院を受診していますから、健診で初めて見つかるのは自覚症状のない軽い狭心症などです。
心電図検査は健診の定番ですが、問題点がいくつかあります。
ひとつは計測時間が短いことです。普通は10秒か20秒、丁寧にやっているところでも、せいぜい30秒です。そのため、いつ起こるか分からない不整脈は、ほとんど捉えることができません。