親として子供にどう「性」を伝えるべきか? 性教育に力を入れる医師に聞いた

公開日: 更新日:

 日本の性教育は学校や教師ごとにばらつきが大きく、質・量ともに決して十分なものとは言えない。

“寝た子を起こすな(性的好奇心を起こすような情報を与えるな)”とよくいわれるが、知りたいと思えば、インターネットでなんでも調べられる時代だ。得た情報が間違ったもので、是正されずに大人になる可能性も大いにある。親として、どうすべきか?

「親が持たない、ほかの視点で話ができる大人をたくさん、子供の周りに置くことです。私の母親は潔癖症で、エイズの患者さんを診ている私に対し『もっとまともな患者さんを診たら』と言う。一方で、伯母夫婦は『いい仕事をしているね』と応援してくれる。考え方はさまざまでいい。コンドームの使い方を話せる大人もいれば、セックスの話題なんてという大人もいる。正確な情報を伝えようとするのではなく、いろんな話をできる環境が子供にとって必要。情報や教育だけでは知識にしかなりませんが、話せる場があれば、知識を生かしたコミュニケーションが生まれ、生きる力につながります」

  ◇  ◇  ◇

▽岩室紳也医師 自治医大医学部卒業。泌尿器科医として診療の傍ら、40年近く学校や保健所、自治体などで性教育や公衆衛生に関する講演、執筆などを行う。通称「コンドームの達人」。日本性感染症学会、日本エイズ学会、日本泌尿器科学会所属。「中高生からのライフ&セックス サバイバルガイド」「イマドキ男子をタフに育てる本」など著書多数。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末