「WORLD CONNECT COLA」社会福祉事業所スタッフが一丸となり開発した健康的なコーラ
一日の仕事が終わってから夜な夜な鍋を火にかけ、試行錯誤を繰り返すという、そんなひたむきな努力はやがて思わぬ形へと発展する。
「自分たちで飲むよりも、広く多くの人に販売をしようと、そしてどうせなら地元である吹田市のために貢献できることはないのかなって考えたら、吹田くわいを見つけて」(中村さん)
地元農家への折衝、クラウドファンディングによる資金集めと具体的な事業として動き出し、2022年に、くわいのクラフトコーラが発売された。
「くわい自体、農薬を使うと枯れてしまう作物で、改めて原材料としてもよいと思いました」(樋口さん)
製造は、奈良にある漢方薬の製薬会社に製造委託している。「健康的なコーラ」という評判は各地に広がりを見せ、現在は、大阪学院大学とのシロップやスパイスなどの開発、有田みかんを使ったコーラの開発などに至っている。ちなみに有田みかんのコーラは、中学生から寄せられた「実家で出る廃棄みかんの有効利用について」の相談がきっかけとなった。
「このコーラのおかげで、大学をはじめ、農家さんやいろいろな企業とのつながりができました。今後はもっと人と人がつながり、町と人もつながって、やがては福祉を知ってもらうきっかけになればと思っています」(中村さん)
「WORLD CONNECT COLA」。まさにネーミングに込めた通りの展開となっているようである。 (おわり)