親の「資産内容」はどう尋ねればいいのか…経験者に聞いた
たとえ親子でもお金の話は切り出しにくい。とはいえ、何も知らないままで親が介護状態になってしまうと、その後の手続きや支払いなどで子供は大変な苦労をする。できるだけ早めに、気持ちよく教えてもらえるようにしたい──と書くのは簡単だが、子供としてはどうやってその話を切り出すかに頭を悩ませる。
理想的なのは親自らが話してくれることだが、全ての資産をしっかり整理・提示してくれるケースはごくまれだろう。
高齢の親を持つ周囲の人にアンケートを取っても「お金は〇〇銀行と△△銀行。保険は□□生命」というザックリした話になるようで、子供もつい「まだそんな話はいいよ。詳しいことはまた聞くよ」と答えてしまう。お互いを気遣ってのやりとりとはいえ、せっかくのキッカケなのでそこから詳しい話を進めていくようにしたい。
たとえば、東京・江東区在住の男性は帰省のタイミングでその話があり、その場で「じゃあ、銀行にはいくらくらいあるの。毎月の生活費とかはどうなっている?」と尋ねたところ具体的な数字を知ることができた。「もし、あの場で尋ねなかったら完全にタイミングを失っていたと思う」と振り返る。