(1)骨折で入院…1カ月後に壊死で死亡の不可解

公開日: 更新日:

 3週間後、主治医から次のように説明された。

「足でも壊死が始まっている。壊死したところを切断すれば、壊死の進行は抑えられるが、切断すると高齢のため体に負担がかかってしまうので切断はしないで、このまま経過を見ていきたい」

 その後、「うちの病院ではこれ以上診ることはできません」と言われ、地域の療養型の病院に転院することになった。

 次の病院に移って3日目に電話があり、「お母さんが亡くなりました」と告げられた。骨折の治療をしていたはずなのに、死亡診断書には死因は「壊疽性膿皮症」と記されていた。病院から詳しい説明はなく、ネットで調べると、外傷をきっかけに潰瘍化して壊死する病気と書かれていた。

 いまだに、なぜ壊死が始まったのか腑に落ちない圭子さんは「いま思えば、『壊死が始まった』と言われた時、セカンドオピニオンで適切な治療法を探すべきだったかもしれません」と悔いている。医療に翻弄される可能性は誰にもある。患者側は日頃から医療知識を身に付けて対処したいものだ。 =つづく

(大家俊夫/医療ジャーナリスト)

【連載】不適切な治療を受けないために

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁「かくかくしかじか」"強行突破"で慌しい動き…フジCM中止も《東村アキコ役は適役》との声が

  2. 2

    大阪万博GW集客伸びず…アテ外れた吉村府知事ゲッソリ?「素晴らしい」と自賛も表情に滲む疲れ

  3. 3

    佐々木朗希「中5日登板志願」のウラにマイナー降格への怯え…ごまかし投球はまだまだ続く

  4. 4

    頭が痛いのは水谷豊だけじゃない…三山凌輝スキャンダルで間宮祥太朗「イグナイト」“爆死”へ加速危機

  5. 5

    水谷豊に“忖度”?NHK『BE:FIRST』特集放送に批判…民放も事務所も三山凌輝を“処分”できない事情

  1. 6

    趣里の結婚で揺れる水谷ファミリーと「希代のワル」と対峙した梅宮ファミリー…当時と現在の決定的な違い

  2. 7

    竹野内豊はついに「令和版 独身大物俳優」となった NHK朝ドラ『あんぱん』でも好演

  3. 8

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  4. 9

    永野芽郁「鋼のメンタル」も文春砲第2弾でついに崩壊か?田中圭との“口裏合わせ”疑惑も浮上…CMスポンサーどう動く

  5. 10

    永野芽郁と田中圭は文春砲第2弾も“全否定”で降参せず…後を絶たない「LINE流出」は身内から?