皮膚を見れば病気が分かる(2)クモの巣のような赤い発疹は肝臓トラブルのサイン

公開日: 更新日:

 内臓の病気が皮膚症状をもたらす状態を、医学的に「デルマドローム」と呼ぶ。「皮膚は内臓の鏡」といわれ、皮膚の状態から全身の病気が診断されるケースも少なくない。臓器の中でも消化器で起こりやすい皮膚症状について、東邦大学医療センター佐倉病院皮膚科教授の樋口哲也氏に聞いた。

 重度の肝機能障害で生じる皮膚症状として、真っ先に思い浮かぶのは「黄疸」だろう。血液中のビリルビンの増加により全身の皮膚や眼球が黄色く染まるのが特徴で、肝疾患において最も有名なデルマドロームとされている。

 肝硬変や肝臓がんの末期症状として見られる黄疸だが、それに比べて早い段階で見られる皮膚病変もあるという。

「肝機能が低下すると、エストロゲンの代謝異常が起こり血液中のエストロゲンが増加します。エストロゲンが持つ血管拡張作用により毛細血管が広がると、手のひらから指先にかけて赤くなる『手掌紅斑』が見られます。ほかにも、顔や首、胸といった上半身にクモの巣のような赤い発疹ができる『クモ状血管腫』も、肝機能の低下で起こるデルマドロームとされています」

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動