稀な疾患に用いられる「オーファンドラッグ」が重要な理由
ただ、指定難病に含まれていない希少疾患もまた存在する(指定難病の数は増えていますが)ため、そういった疾患の患者に使われていて医療費助成の対象にならないオーファンドラッグも存在するということは知っておいてください。
一方、オーファンドラッグが開発されないと、そうした希少疾患の治療もできないことになってしまいます。
製薬会社も当然利益を生み出さなければならないため、なかなかオーファンドラッグの開発に踏み出せなくなる可能性があるのです。しかし、ここにも一応対策がされていて、たとえば承認審査の優遇や開発費の助成などがあり、オーファンドラッグの開発が滞らないようにされています。
誰しも病気にかかりたくはなく、それは希少疾患もまったく同じです。たまたま希少疾患になったからといって、治療方法が限られているばかりか、金銭面でも人より多くの負担が発生してしまうような世の中ではやはりダメだと思います。そうならないためにも、オーファンドラッグとそれを取り巻く環境というのは今後もより良いものになっていって欲しいものです。また、希少疾患の中にはいまだに確立した治療法がない疾患もたくさんありますので、そういった点でも光が差すことを願っています。