台風で停電&断水の2次被害…生き残るために心がけたい「5つの満タン」とは
武蔵小杉のタワマンは自家発電設備が水没し断水
①お風呂の水をためておく
そこで最初の満タンはお風呂の水。先の台風6号では、沖縄県宜野湾市などで送水ポンプが停電で使えなかったり、宮崎県高原町のように水源地に土砂が流入したことで断水が起きるケースもある。
水道が使えなければトイレも流せないので、この悩みはかなり切実だ。
「お風呂にためた水はトイレの排水にも使えます。お風呂の水はなるべく残り湯ではなく、新しく張り替えたい。そうすることで洗顔や歯磨き、体を拭いたりする時にも利用できますから」(お天気キャスター・森田正光氏)
でも、そんなに簡単に水道って断水してしまうのか。
東京都水道局の担当者に聞いてみた。東京都では多摩地区が4年前に水道管損傷で断水を経験している。
「区部と多摩では少し違いますが、今の東京で台風による断水はほぼないと言えるでしょう。停電によって送水ポンプが動かなくなれば、確かに圧送(水を送る)はできなくなりますが、用意した自家発電で3日ほどは持ちこたえられるからです」(多摩水道改革推進本部の担当者)
自家発電で電力を確保できるとのことだが、すべての自治体で装置があるわけではない。また、タワーマンションはより深刻ではないかという声もあるが、タワマンは自家発電設備の整備が法律で義務付けられているのでしばらくは安心。ただし、武蔵小杉のタワマンのように発電機が水没して機能を失ってしまえばアウトだ。
②スマホやパソコンを充電しておく
次の満タンは電気。家族や友人の安否を確認する手段としてスマートフォンは必須。市販の手回し充電器を用意している家庭も多いだろうが、市販のものは1秒間に2回転ほどのスピードで1分間回し続けても、1~3分間の通話ができる程度。救急を要する際にはその時間も待っていられない。また、停電が起きたら取るべき行動がある。
「停電が発生したらブレーカーを落とす(OFF、切りの状態にする)のが基本です。停電が復旧したタイミングで漏電による火災の可能性があるためです」(ジャーナリスト・中森勇人氏)
猛暑の今は、冷房が使えないだけでどれだけ深刻かが想像できる。