梅雨シーズン…お風呂ゴムパッキン黒カビ退治の○と× 正しい方法と最終手段
電気代40円で正しいカビ対策
風呂場で見かける黒カビ(クラドスポリウム)は、喘息などのアレルゲンとしても問題あり。「湿度60%以上」「温度20~30度」「栄養分」の3つが揃うと発生しやすくなる。ならば、この3つを完全にシャットアウトすればいいのだが、梅雨どきに湿度を60%以下にしたり、温度を20度以下にするのは現実的ではない。となれば、カビの大好物である皮脂、せっけんカス、湯垢などを取り除く方が手っ取り早い。
浴槽の残り湯は入浴後すぐに排水。熱いシャワーでせっけんカスや皮脂を洗い流し、水垢となる水分をバスタオルなどで拭き取るといい。
掃除をした後、換気扇を回すだけでは△だ。
「換気扇を回すのが一般的ですが、湿気を排気するだけなのでしっかり乾かすためには時間がかかります。乾燥しきらなければ、カビは生えてきてしまいます。浴室乾燥機の乾燥機能は『換気+温風』のため、すばやく湿気が取り除かれ、カビ対策にも有効です」(矢口准教授)
浴室の換気扇を24時間つけっ放しの電気料金は月約290~446円(ドコモでんき調べ)。一方、浴室乾燥機の1時間あたりの料金は38.75円(同)だ。電気料金はこの計算時よりさらに高くなっているが、梅雨時期のコストと考えていいのかもしれない。
■それでも黒ずみが取れなかったら…最終手段
パッキン(コーキング)の奥までカビが入り込んでしまうと落としにくくなるので、DIYが得意な人なら自分で補修してしまう手もある。そもそも水回りのコーキングの寿命は10年ほどだ。
カッターで古くなったパッキンに切り込みを入れ、手ではがして新しいパッキンを手作りする。
ホームセンターで用意した材料は、シリコーン系シーリング材(500~1000円ほど)。チューブに入ったペースト状のもので、注入後は1時間ほどでゴム状に固まる。ここでひとつポイントは浴室は湿度が高いので防カビ剤入りを選ぶこと。また、シーリング材を注入する前に、よくくっつくようにプライマー(下塗り塗料)も購入。こちらは500円ほどからだ。
さらに、コーキング材がヘンな所に漏れないようにするマスキングテープ(300円~)、プライマーを塗る刷毛(300円ほど)もあると便利。コーキング用のヘラもあるが、家庭用の作業なら指でやってもいい。
業者に頼めば数万円かかる補修だが、材料費2000円程度のDIYで真っ白なパッキンに生まれ変わる。