鉄道が電気系統の火災で止まる原因は何なのか? 識者は「人の目によるチェックの重要性」を指摘も課題は人手不足
6月26日、JR中央線が1日に2回にわたって事故による停止に見舞われたが、うち1回は火災によるものだった。火災の詳細は、東京・千代田区にある同路線の飯田橋駅に設置された変電所から火が出たというものだ。
変電所などからの出火によって電車が止まるという事故は人身事故ほどの頻度ではないが、それなりの頻度で耳にする。沿線火災での停車なら鉄道会社に非はないが、変電所からなどの出火は、やはり、鉄道会社が責めを負うべき案件だろう。
だが、その責任ゆえきちんと管理されているはずの鉄道会社の電気系統だが、その割には少々事故の頻度が高いようにも思える。そこで、日刊ゲンダイDIGITALは、鉄道に詳しいライターの小林拓矢氏に意見を求めた。
今回の事故については、レールから変電所に電気を戻すためのケーブルが断線したことが発生原因であると報じられている。その設置は25年前で、2029年に取り換えることが計画されていたとも伝えられている。小林氏はこれらのケーブルは当然に「消耗品です」と明かしながら今回の火災について、こう指摘する。