コロナ治療薬は公的支援なし、高額だと3万円…それでも飲むべき理由 感染症の専門家が指摘

公開日: 更新日:

「薬で重症化のリスクを防ぐことができます。症状が悪化し、入院や通院が必要になった場合の治療費を考えれば、かえってトータルで安く済むこともある。高齢者や持病のある方は特に推奨されます。また、早期に治療薬を飲んだ人は倦怠感などのコロナによる後遺症が出にくいというデータがあり、こうした予防効果も期待できます。軽症から中等症を対象に処方される『ゾコーバ』は、重症化や後遺症を予防する効果を立証するデータは現時点でありませんが、一日でも早く回復したい人にとってつらい症状を和らげてくれます。いずれにせよ命に関わることなので、高いお金を払ってでも薬を飲む価値は十分にあると思います」

 さまざまなリスクを考えれば、薬は買うべきだ。とはいえ、一番高価な「パキロビッドパック」は1割負担でも1万円弱になる。年金生活の高齢者や生活困窮者には厳しい金額だ。

「重症化リスクの高い方を対象にした補助制度があってもよいのでは。薬が幅広く使用されれば、医療現場の逼迫などの混乱を事前に防止できます。政府には臨機応変さを求めたいです」(二木芳人氏)

 せっかく薬があるのに、使われなければ本末転倒だ。

  ◇  ◇  ◇

 猛威を振るっているオミクロン株の派生型「KP.3」はどんな特徴があるのか…? ●関連記事【詳しく知る】は必読だ。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部詩まさかの敗因とは? 響き渡った慟哭…組み際の一瞬の隙、五輪連覇ならず2回戦敗退

  2. 2

    巨人・菅野智之の忸怩たる思いは晴れぬまま…復活した先にある「2年後の野望」 

  3. 3

    柔道日本勢にメダルラッシュは見込めない?東京五輪の再現が困難な理由…専門家が指摘

  4. 4

    柔道・永山竜樹 無念の失神負けに…「"待て"が誤り」なら“1本取り消せ"の声も

  5. 5

    パリ五輪女子柔道・阿部詩のギャン泣きに賛否…《コーチが早く場外へ連れ出すべきだった》の辛口意見も

  1. 6

    横浜高の落とし穴…決勝に5人出場、「スーパー1年生」に依存し過ぎたのではないか

  2. 7

    石丸伸二さんについて、あたしの頭の整理がついたので、述べさせてもらう。

  3. 8

    「もっとも可能性があるのは200個メドレー瀬戸大也」レジェンド松田丈志氏が占う男子競泳メダルの数

  4. 9

    宮田笙子の喫煙を以前から把握か?体操協会に向けられる疑惑の目…“過去にも厳重注意”の証言

  5. 10

    “やす子のマラソン時だけ”募金QRコード表示の「24時間テレビ」にツッコミ多数…なぜずっと出さない?