コロナ禍明けで飼い犬が「分離不安定症」に…軽症ならフェロモン剤で治る
感染症法上の新型コロナウイルスの位置づけがインフルエンザと同じ5類になって1年あまり、皆さんの生活はコロナ禍前に戻っていると思います。しかし、ワンちゃんの中には、コロナ禍が明けたことで、精神的なバランスを崩しているケースもあるのです。そんな事例を紹介します。
コロナ禍では、在宅勤務が定着。ワンちゃんにとっては、飼い主さんとの生活が密になり、うれしい毎日だったかもしれません。しかし、そんな巣ごもり生活が少しずつコロナ禍前の日常生活に戻るにつれて、飼い主さんは在宅勤務を減らし、通勤して仕事するスタイルになり、中には飼い主さんと離れる寂しさから精神的に不安定になるワンちゃんもいるのです。
獣医学的には分離不安症といいます。多くは軽症です。その症状は、留守番ができなくなる、留守中に飼い主さんを捜すように吠える、など。飼い主さんがいるときに気を引こうとして、トイレ以外の場所で排泄したり、モノを壊したりといったことも少なくありません。当院でも、7頭います。
重症化すると、攻撃的になり、特定のキッカケで飼い主さんを噛むこともありますが、7頭はすべて軽症でした。