ゲリラ落雷から身を守る「5つの方法」…8月は1分間に平均20個の雷が発生する!
おへそを隠すのは実は理にかなっている
3. 避雷器を取り付けて電化製品を守ろう
落雷で発生する電圧が電線や通信線などに誘導電流を起こし、家電やパソコンに誤作動や故障をもたらすことがある(誘導雷)。そんな家庭の電化製品を別の電化製品で防ぐこともできる。
「最も簡単なのは、雷サージ保護機能付きの電源タップを利用することです。コンセントタイプの避雷器で、市価で3000~1万円くらいで売られています。パソコンのバックアップが取れていないと最悪ですので、ぜひ備えておきたいですね」(ジャーナリスト・中森勇人氏)
運悪く落雷で故障してしまったら火災保険で補償される。
火災保険の対象が「建物」「家財」なら全てをカバー。「建物」だけでもビルトインタイプ(エアコン、照明機器、ソーラーシステムなど)なら補償対象になる。
4. 心肺蘇生法で救命してみよう
落雷死亡事故のほとんどは心肺停止(心停止や呼吸停止)だ。その際、現場で即座に心肺蘇生法を開始することで、救命の可能性が残されている。
AED(自動体外式除細動器)や救急隊員が現場に到着するまでのわずかな時間でも、即座に心臓マッサージを行う。
マッサージは胸の真ん中を1分間に100~120回のテンポで、少なくとも5センチは沈むように押す。30回ほど押したら、人工呼吸を2回(1回1秒で息を吹き込む)。これを繰り返す。
AEDは音声ガイドがあるので手順は簡単だ。
5. 最終的には迷信でも信じてみよう
雷が鳴るとおばあちゃんが言っていた「くわばらくわばら/桑原桑原」は、ほぼ全国に通じる雷よけの呪文のひとつ。
「くわばら」と唱えながら桑の葉を頭にのせて逃げるといいらしい。一説には、怨霊と化した菅原道真の屋敷があった京都市中京区桑原にだけは落雷がなかったからとされる。桑の木は高さが5~10メートルあり、雷が鳴ったら逃げる場所には適している。
また、「雷が鳴るとおへそを取られる」と昔から言われ、雷対策としておへそを隠すことがよいとされてきた。もちろん迷信の類いのひとつではあるが、雷が鳴っている時にへそを隠して低い姿勢をとることは重要。雷は低いものより高いものに落ちるからだ。その意味でこの伝承も「正しい」と言える。さらに、夕立(熱雷)が起こると、急激な気温の低下が見られる。そのためお腹を冷えないようにするのは、健康上の効果もある。