雷ゴロゴロ「昭和の常識」実は間違っていた 金属製品を身に着けていると落ちやすいは本当?

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 今月18日、三重県のナガシマスパーランドの23人を乗せたジェットコースターが地上97メートルの地点で突然停止。落雷の影響によるものだという。こうした落雷による事故は毎年のように発生。雷のパワーは100ワット電球に例えると約90億個分に相当するというから凄まじい。

 ◇  ◇  ◇

 猛暑の今年は全国各地で雷による被害も目立っている。気象庁によると、雷被害の報告は毎年100件以上あり、うち約6割が7~9月に集中している。直撃した場合の死亡率は70~80%とされるほど怖いものだ。

 もちろん、雷の発生件数自体はそれよりずっと多く、雷・気象情報を集める「フランクリン・ジャパン」によれば、2013~22年の10年間に日本では年平均約36万個(10年間で約361万個)の雷が発生。地表が暖かく上空が冷たいと大気の状態が不安定となり、雷を起こす積乱雲が発生しやすくなる。夏の入道雲もそのひとつで、9月に入っても残暑の厳しい今年は余計に高い危険度が続いている。

 ちなみに、2022年に限れば、年間落雷日数が最も多かった県は新潟県で128日。沖縄県が120日、北海道が119日で続いた。

 雷の怖さは肌感覚で知っているが、「雷の常識」をカン違いして覚えている人は多い。「雷ぶらり」をHP上で公開しているフランクリン・ジャパンの担当者に改めて聞いてみた。

■腕時計やネックレスなど金属製品を身に着けていると落ちやすい

「落雷で死亡した人の身に着けていた金属が溶けていたり、やけどを負っていたことから生じた誤解です。現在ではむしろ、人体を流れる電流値を減らす一定の効果(ジッパー効果)があることが、事故の実例や実験で明らかになっています」

 ジッパー効果とは、手に持った傘の金属軸などがバイパスとなって体内を流れる電流を減らしたりすること。ただし、雷は高いところに落ちる性質があるので、日本大気電気学会は「雷雨中の傘差しは絶対に避ける」ように警告している。とりあえず、よく聞く「ネックレスに落ちた」「メガネが原因」というものは迷信だ。

■長靴やレインコートなどの「ゴム製品」は電流を通さない

「長靴やレインコートなどのゴム製品に安全効果があるというのは、誤った認識であることが立証されています。雷の高電圧に対し、ゴム製品の絶縁効果は“皆無”です」

 確かにエチレン・プロピレンゴム、シリコーンゴムなどは電気を通しにくいが、極めて高い電圧がかかってしまった場合は通電してしまうので要注意だ。

■電線(配電線、送電線)の下は危険なので避ける

「電線は雷をひきつける避雷針に近い役割をするため、その下は屋外の中では“最も安全性”の高い場所となります。鉄塔や電柱(木製を除く)は金属でできているため、その付近もかなり安全と言えます。ただ、念のため2メートル以内に接近することは避けた方がいいでしょう」

 電柱など背の高い構造物から4メートル以上離れた場所で、かつその頂点から地面まで45度の角度の内側は「保護範囲」と言われ、ほぼ安全な場所となる。もっとも、雷が近くにいた人間へ放電する「側撃」という現象があり、特に雨宿り中の木からの側撃は死亡事故原因で直撃に次ぐ2番目に挙げられるほど。グラウンドやゴルフ場などにいて屋内に避難できない状況ではコンクリート製の電柱のそばならむしろ安全だ。ただ、近づき過ぎてもいけないということだ。

 なお、構造物が導体(金属など)である場合は離れる距離は2メートルでも十分となる。

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