二階俊博Jr.vs世耕弘成前参院幹事長…和歌山2区で「裏金」同士の醜悪すぎる罵り合戦【総選挙ルポ】

公開日: 更新日:

安倍元首相との関係をアピール

 一方、自民党を離党した世耕候補も必死だ。ミカン箱の上に立って行われた、第一声に駆けつけた聴衆は200人ほど。

「もう一度立ち上がって、和歌山のため、国のため、しっかりと仕事をしていくことを目指したい」と訴えながら、なぜか安倍元首相との深い関係を訴えていた。「安倍さんと靴のサイズが同じ」だそうで、昭恵夫人から譲り受けた安倍氏の茶色の靴を履いてきたとアピール。いまだに安倍氏の威光にすがらざるを得ないようだ。

 演説で世耕候補本人は二階陣営の悪口を言わなかったが、応援に駆けつけた地元市議は怒りを隠さずこう話す。

「世耕さんは、裏金問題で離党までした。なのに、二階さんはシレッと息子を世襲させ、本人は引退することで禊を済ませたつもりでいる。参院からの鞍替えについて批判しているようですが、イチャモンですよ」

 保守分裂に有権者は戸惑いを見せている。

「衆院は二階さん、参院は世耕さんで問題なかったのに、地元民としてはどちらを選べばいいのか困惑しています。どちらも結局は、裏金に関与した者同士。正直、どっちもどっちです。もちろん悪い意味で」(世耕の演説を聞いていた70代男性)

 現時点では、世耕候補がやや優勢のようだ。選挙戦の終盤になったら、罵倒合戦はヒートアップする可能性がある。

  ◇  ◇  ◇

 “裏金隠し衆院選”における現時点での各党の議席数を予想。自民は58議席減、自公の与党は過半数(233議席)割れの惨敗――。●関連記事『【もっと読む】(表あり)自民58議席減・自公で過半数割れの衝撃!政治評論家・野上忠興氏が予想=衆院選公示』で詳報している。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  2. 2

    シニア初心者向け「日帰り登山&温泉」コース5選 「温泉百名山」の著者が楽しみ方を伝授

  3. 3

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  4. 4

    斎藤元彦氏猛追の兵庫県知事選はデマと憶測が飛び交う異常な選挙戦…「パワハラは捏造」の陰謀論が急拡散

  5. 5

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  1. 6

    兵庫県知事選「頑張れ、斎藤元彦!」続出の異常事態…まさかの再選なら県政はカオス確実

  2. 7

    別の百条委メンバーも兵庫県知事選中に「脅迫された」…自宅前に県外ナンバーの車、不審人物が何度も行き来、クレーム電話ひっきりなし

  3. 8

    悠仁さまの処遇めぐり保護者間で高まる懸念…筑付高は東大推薦入試で公平性を担保できるのか

  4. 9

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末

  5. 10

    異様な兵庫県知事選の実態…斎藤元彦氏の疑惑「パワハラは捏造」の臆測が急拡散

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末