なぜ日本人はインバウンドに褒められたいのか…日本はそんなに「いい国」なの?
つまり礼賛だけじゃなく、不満も増加しているというわけ。英語ペラペラの東京・銀座のバーテンダーがこう明かす。
■ベロベロに酔えるほど治安がいい
「日本のウイスキーが格安で飲めてうれしいというインバウンドのお客も多いんですけど、ベロベロに酔っている日本人について〈なぜ? 大人がみっともない〉と指摘されたり……〈それだけ治安がいいのかな〉なんて皮肉も言われます」
それにしてもなぜ、日本人はそんなに褒められたがるのか。明大講師の関修氏(心理学)は「とりわけ昭和世代は、意外と海外から褒められることに慣れていないんですよ」と、こう続ける。
「これまで経済成長や勤勉性を称賛されることはありましたが、その一方で〈エコノミックアニマル〉と揶揄された過去の記憶も……それが漫画やアニメの影響で、ようやく経済以外も褒められるようになってきた。欧米のカルチャーばかり追い求めてきた昭和世代にとって、肝心の日本経済に陰りが見えてきたこともあって、褒められることが癒やしになっているのかも。もっと若い世代は素直に〈ありがとう〉なんでしょうが」
癒やされたい中高年が多いってこと?