上野「全国銘酒たる松本店」で実践した升酒の流儀 ハイボールを楽しむ若いカップルに言いたい!
日本酒に合うものはプリン体が多い
ところで日本酒のつまみでアタシが一番好きなのがあん肝だ。かつては痛風の激痛を覚悟しながら食べていたが、最近は真面目に医者の言うことを聞いて薬を飲んでいる。だから問題なし。しかしなんで日本酒に合うものはプリン体が多いのか。アホなことを考えつつ次は酔心の樽酒を。
今度は長年店を仕切る昌江姉さんが用意してくれた。
「早い時間は近くの常連さん。6時過ぎはサラリーマンの方たちが多いです。外国人さんはそれほどでもない。地方からも樽酒飲みに来られるお客さんが多いですね」
話を聞いていると、隣のカウンターで娘さんと飲んでいた地元の社長が「昌江さん、一杯どう?」「じゃ、おビールを」。ここのお姉さんたちはみな、常連客と顔見知りだ。こんな調子で客をさばきながら、最後に鍵を閉めて帰宅するらしい。お元気で何より。ナイショだけど昌江さんは御年77歳。ご立派。さて、最後は昌江姉さんオススメの秋田の銘酒・高清水で締めるとしよう。気が付くと店内は8割方、埋まっている。中にはハイボールを飲んでいる若いカップルもいる。それも悪くないが、ここでは樽酒だろう。今度、酒の飲み方を教えてあげようって、大きなお世話か。
(藤井優)
○全国銘酒たる松 本店 台東区上野6-4-13