「男性にモテるためにプチプラ服を選んでいます」床上手を自負する47歳女性の再婚計画【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】
47歳、シングルマザーです
男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。
【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】
47歳の洋子さん(仮名)は3年前に離婚をして以来、ひとりで娘を育てているシングルマザー。離婚後は中小企業で正社員として働き始め、裕福とまでは言えなくても安定した生活を送っていると話します。
「元夫は、すでに再婚していると聞きました。私が気づいていなかっただけで、離婚前から浮気をしていたのかもしれないですね。別れるときには知らなかったので、慰謝料とか取れませんでしたけどね。
私は特にこれ! という能力も資格もないので再就職は大変でしたけど、とりあえず正社員として雇ってくれる会社を見つけたので、感謝しています」
控えめな外見の女を演じてます
元夫は、再婚をしたあとも取り決めた養育費も滞りなく支払い続けており、子育てへの干渉もないため、特に不満もないと洋子さんは言います。
「それで、私もそろそろ人生をまた謳歌したくて、アプリで恋人を見つけたんですよ。
私、こう見えてすごくモテるんですよね。メイクもほとんどしないし、洋服もプチプラかつ地味なデザインのものを選んでいるので、嘘っぽく聞こえるかもしれませんが、マジでモテるんです。
プチプラを愛用しているのは、相手を油断させるためなんですよ(笑)。ほら、お金がかかる女だと思われたら、その時点で対象が絞られるじゃないですか?
だからモテるために親しみやすそうな格好をしているし、メイクもほとんどしないで控えめな外見の女を演じているんです」
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私って、床上手なんです
得意げな口調で、こう豪語する洋子さん。今は、アプリで知り合った3歳年上の男性・トモキさん(仮名)と交際中です。
「多分、私って床上手なんですよ。だって、付き合った男性はみ~んな私にハマりますから。
今の彼も、たぶん私にぞっこんですよ。娘の存在を理由にデートは月に2回程度ですけどね、会うと毎回求められるし、きっと私と結婚をしたくて仕方ないんでしょうね。
でも、私がもう結婚をする気はないと勝手に思っているのか、プロポーズはおろか、具体的な結婚の話も一切してこないんですよね〜。なんでだろう? シャイなのかしら?」
プロポーズを待っているのに
洋子さんは今の生活に不満はないものの、ぼちぼち再婚もしたいと考えていると言い、恋人からのプロポーズを内心では心待ちにしています。
しかしゾッコンな様子である反面、結婚については話が一切出てこないことに不満も抱いているのだとか。
「トモキさんってね、婚歴がないんですよ。50歳なのに婚歴がないってことは、何かワケありなんですかね? まぁ私もそれなりの年齢なのでたいして気にはしていないです。
彼の収入はそこまで多くなくて、多分私と同じくらい。だから私が高望みしているワケでもないはずなんですよ。でもダブルインカムになれば、それでも今よりも生活が楽になりそうでしょう?
それなのに結婚の話が出てこないのは、なんだか不自然ですよね。何か私に言えない重大な秘密でもあるの? って、疑いを持ち始めています」
◇ ◇ ◇
現在、洋子さんとトモキさんは交際スタートから7カ月目を迎えています。結婚の話がぼちぼち出てきてもおかしくないと考えている洋子さんですが、トモキさんの真意は不明。では、トモキさんはふたりの交際についてどう考えているのでしょうか。
次回に続きます。
(並木まき/ライター・エディター)